YAKITORI Dictionary

やきとりの歴史【室蘭偏】 全や連「やきとりのある街」より

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【労働者の味】
東松山に続いて「日本三大やきとりの街」のひとつ、室蘭市をご紹介します。
言わずと知れた北海道の室蘭市です。地図で見ると、左の下の方ですね(笑)札幌の南とでも言いましょうか。北海道の自然100選に選ばれた「地球岬」があり、観光客が増えているそうです。この地球岬は渡り鳥の通過ルートになっていること、人間が近づけないほどの断崖絶壁であることなどから、ハヤブサの営巣地になっているのだそうです。その名の通り、獲物に向かっていくスピードは時速200キロにもなるということです。
また、室蘭の近海はイルカやクジラなどに会えるチャンスが多く、期間限定で「イルカ・クジラウォッチング」が行われています。野鳥も多く観察されていて、バードウォッチングも盛んです。



その室蘭に、なぜ「やきとり」なのでしょう?
室蘭は、明治の終わり頃から、鉄、工業の街として栄えて来たのです。食料事情が悪い時代の労働者、体力の必要な労働者の食べ物としてなくてはならない存在だったのです。
室蘭のやきとりも、東松山のみそだれやきとりと同じように豚肉です。でも、その発祥の事情は少し違うようです。
日中戦争の頃から、軍は養豚を奨励してきました。豚の皮を軍靴に利用するためでもありました。皮と肉以外は食べて良いとのことから、モツが利用されたそうです。北海道ですから、手に入りやすい玉ねぎを使い、洋がらしをつけて食べるのが室蘭流です。


玉ねぎは豚との味の相性も良かったからですが、洋がらしをつけるスタイルはどこから来たのでしょうか。おでんの洋がらしを利用したとか、船乗りの影響からなどいろいろな説があるようです。
しかし、室蘭の労働者のお腹を満たし、室蘭の人たちの身近な食べ物として継承されてきた伝統の味であることは事実です。いつしかやきとり屋は広がり、北海道ではダントツの店舗数を誇っています。一般的な焼き鶏の鶏肉と長ネギの組み合わせを考えると、豚肉と玉ねぎの組み合わせは興味深い存在でもありますね。

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